Last Updated on 2025年4月23日 by Music&TV un
新たな時代の傑作へ ― Netflixが『新幹線大爆破』リブート版を4月23日に配信開始
新幹線大爆破 リブート版 Netflix
業界を震撼させるニュースが昨年2月29日に飛び込んできた。かつて日本映画史に名を刻んだ佐藤純彌監督の1975年の傑作アクション『新幹線大爆破』が、Netflix映画としてリブート版の製作が決定。『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』で知られる樋口真嗣監督がメガホンを取り、SMAP出身で演技派俳優として高い評価を受ける草彅剛が主演を務めることが発表された。
この話題作はついに本日、Netflix独占配信の運びとなった。配信に至るまでの軌跡と、本作の魅力を深掘りしていこう。
『Next on Netflix 2025』で明かされた詳細
2025年2月12日、東京・六本木のEX THEATER ROPPONGIで開催された「Next on Netflix 2025」で、満を持して本作の配信日が4月23日に決定したことが発表された。会場に集まったメディアやファンの前でアクション満載のダイジェスト映像が初公開され、その場の空気は一瞬で緊張感に包まれた。
この発表会では樋口監督本人も登壇し、「原作への敬意を払いつつも、現代の技術と感性で全く新しい『新幹線大爆破』を創り上げた」と自信を見せた。また、草彅は「50年近く経った今だからこそ伝えられるメッセージがある」と意味深な言葉を残している。
豪華キャスト陣が集結
続いて3月5日に公開されたティザー映像では、本作の豪華なキャスト陣が明らかになった。草彅演じる主人公・浅見俊介(役名が初めて公開)を中心に、『秀岳荘』で注目を集めた若手俳優・細田佳央太、マルチクリエイターとして活躍するのん、安定した演技力で知られる要潤、名バイプレイヤーの尾野真千子が名を連ねる。
さらに、豊嶋花、黒田大輔、松尾諭、大後寿々花、歌舞伎俳優の尾上松也に加え、個性派俳優として知られる六平直政、ピエール瀧、坂東彌十郎、斎藤工らベテラン勢も参加。このキャスティングだけでも、本作への期待は高まるばかりだ。
内部関係者によると、草彅演じる浅見俊介は、原作の高倉健とは異なる設定の主人公であり、現代の社会背景を反映したキャラクター造形がなされているという。また、のんが演じる役柄は、単なるヒロインではなく物語の鍵を握る重要な存在だと伝えられている。
4月2日、本予告編と衝撃のビジュアル公開
そして4月2日、いよいよ本予告編が解禁された。これまで秘密にされていたストーリーの一端が明かされ、原作へのオマージュと斬新な展開の融合に、SNS上では瞬く間に話題となった。
同時に公開されたキーアートは、ハリウッドでも高い評価を受けるアーティスト、カイル・ランバートの手によるもの。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」や「ONE PIECE」のアートワークを手がけた彼は、実は幼少期に1975年版の『新幹線大爆破』からインスピレーションを受けた映画『スピード』を観て育ったという因縁の人物。日本映画への敬意と、現代の視覚感覚を融合させた圧巻のビジュアルは、国内外で称賛を浴びている。
本予告編からは、リブート版が単なるリメイクではなく、現代の技術問題やテロリズム、そして人間ドラマを深く掘り下げた作品であることが伺える。特に、300km/hを超えるスピードで走行する最新の新幹線が舞台となることで、原作以上のスリルと緊張感が約束されている。
現代に蘇る名作の裏側
本作の製作にあたって、樋口監督はVFXと実写を絶妙に組み合わせる手法を採用。現実の新幹線車両を使用した撮影と、最新のCG技術を融合させることで、リアリティとエンターテイメント性を両立させた。
また、音楽面では新進気鋭の作曲家・坂本龍一の遺志を継いだ若手音楽家が起用され、オリジナル作品への敬意を表しつつも、現代的な音響空間が構築されているという。
さらに興味深いのは、本作が単なるアクション映画を超え、現代社会が抱える不安や分断、テクノロジーの光と影といったテーマにも踏み込んでいる点だ。樋口監督は「エンターテイメントとしての面白さはもちろん、観終わった後に何かを考えるきっかけになれば」とインタビューで語っている。
世界が注目する日本発コンテンツ
Netflix関係者によれば、本作は日本だけでなく世界190カ国での同時配信が予定されている。近年、「日本の列車は安全で正確」というイメージが世界に定着する中、そのシンボルとも言える新幹線を舞台にした本作は、海外からも高い関心を集めているという。
特に、『スタープレイヤー』のグローバルヒットで国際的な知名度を上げた草彅の主演起用は、海外市場を意識した戦略的な選択とも言える。
また、アメリカの大手エンターテイメント誌「バラエティ」では、すでに「2025年に注目すべき国際コンテンツ」として本作が取り上げられるなど、世界的な期待も高まっている。
原作との共通点と相違点
1975年の原作『新幹線大爆破』は、佐藤純彌監督のもと、高倉健、梅宮辰夫、三船敏郎ら当時のスター俳優が集結した大作だった。東京-博多間を走る「ひかり」号を舞台に、爆弾テロを防ぐために奔走する刑事を描いた本作は、日本映画史に残るアクション・サスペンスとして今も多くのファンに愛されている。
リブート版では、北海道から九州まで走る最新型の新幹線が舞台となり、テロリストの動機や背景も現代に沿ったものへと再構築されている。しかし、「走り続けなければ爆発する」という原作の核心部分は維持されているという。
樋口監督は「原作の持つ緊張感とテンポ感は絶対に失いたくなかった」と語っており、現代の観客にも通じるスリルと興奮を届けることに注力したようだ。
今日ついに解禁
そして本日4月23日、ついに『新幹線大爆破』リブート版がNetflixにて世界同時配信される。
Netflix日本オリジナルコンテンツ責任者は「日本が誇る名作を現代に甦らせる意義は大きい。今回の『新幹線大爆破』を皮切りに、日本映画の名作をNetflixならではの視点でリブートしていく構想もある」と今後の展開にも期待を持たせる発言をしている。
一日限りのIMAXでの特別上映も予定されており、大スクリーンでの迫力ある映像体験を求める映画ファンの間で、すでに前売りチケットは完売状態だという。
原作の持つ緊張感と、現代の映像技術が融合した『新幹線大爆破』。日本映画の新たな代表作となるか、今後の評価に注目が集まる。
疾走する恐怖、絶体絶命の130分|あらすじと予告
「はやぶさ60号」は雪景色の新青森駅を定刻通り発車した。車掌の高市和也と藤井慶次、女性運転士の松本千花が乗務する普通の朝——そう思われた。
車内には様々な乗客の人生が交錯していた。カリスマ起業家YouTuberの等々力満は窓際の指定席でコンテンツの構想を練り、向かいには次期総選挙の顔と目される衆議院議員・加賀美裕子の姿。後方車両では東北への修学旅行を楽しみにしていた女子高生・小野寺柚月らが賑やかに談笑する。そんな日常の風景が一本の電話で地獄絵図に変わる。
「はやぶさ60号には爆弾を仕掛けた。速度が時速100kmを下回れば爆発する」
突如として告げられた非情な事実。犯人の要求は解除料として法外な1000億円。高市ら乗務員は冷静さを装いつつも、この前代未聞の危機に動揺を隠せない。新幹線総合指令所の笠置雄一は東京本社と緊迫したやり取りを続けるが、刻一刻と状況は悪化の一途をたどる。
やがて事態は単なる脅迫事件の域を超え、政府の危機管理能力が問われる国家レベルの緊急事態へと発展。SNSを通じて実況される車内の様子は全国民の目に晒され、誰もが見守る中、時間との闘いが始まる。
300km/hの高速度で疾走する車内で、乗務員と乗客たちは爆発を回避するため、それぞれの知恵と勇気を振り絞る。しかし犯人の真の目的は金銭なのか、それとも別の何かなのか——。
日本の大動脈を舞台に繰り広げられる、息もつかせぬサスペンス・アクション超大作が幕を開ける。
予告編
オープニング映像
ティーザー予告編
登場人物|キャスト・配役
新幹線乗務員
- 高市和也(演:草彅剛)
新青森発東京行はやぶさ60号の車掌。 - 藤井慶次(演:細田佳央太)
新青森発東京行はやぶさ60号の車掌。 - 松本千花(演:のん)
新青森発東京行はやぶさ60号の運転士。 - 笠置雄一(演:斎藤工)
JR東日本新幹線総合指令所の総括指令長。
乗客
- 等々力満(演:要潤)
はやぶさ60号に乗り合わせた起業家YouTuber。 - 加賀美裕子(演:尾野真千子)
はやぶさ60号に乗り合わせた衆議院議員。 - 小野寺柚月(演:豊嶋花)
はやぶさ60号に乗り合わせた修学旅行生。 - 林広大(演:黒田大輔)
加賀美議員と共に乗車した秘書。 - 後藤正義(演:松尾諭)
はやぶさ60号に乗り合わせた観光企業の社長。 - 市川さくら(演:大後寿々花)
修学旅行生と共に乗車した学校教師。 - 篠原圭造(演:六平直政)
はやぶさ60号に乗り合わせた電気工事士。
JR東日本
- 福岡祐希(演:尾上松也)
爆弾が仕掛けられたはやぶさ60号を救出するために駆り出された新幹線運転士。 - 新庄一(演:田中要次)
はやぶさ60号救出のため招集された保線担当者。
警察関係者
- 川越吉晴(演:岩谷健司)
はやぶさ60号に爆弾を仕掛けた犯人を追う刑事。
政府関係者
- 諏訪茂(演:坂東彌十郎)
内閣官房長官。「テロリストの要求には応じない」と会見で表明。 - 佐々木健太郎(演:田村健太郎)
総理補佐官。新幹線総合司令所に赴いて指示を出すが、笠置と対立する。
配役不明のキャスト
- ピエール瀧
- 大原優乃
- 谷口翔太
- 岡部ひろき
- 村本明久
- 吉村圭太
- 大場泰正
- 木原勝利
- 中村加弥乃
- 中島瑠菜
- 増田怜雄
- 有沢雪
- 西野恵未
- 藤田梨々花
- 羽﨑ほの
- さかたりさ
- 山澤亮太
- 杉原技利香
- 屋敷紘子
- 青柳尊哉
- 小野田せっかく
- 河合恭嗣
- 星直実
- 志田美由紀
- 八重樫佑太
- 村本美和
- 伊藤浩志
- 山中良弘
- 秋山真澄
- 坂本和美
- 大政凛
- イワゴウサトシ
制作・スタッフ
- 原作:東映映画『新幹線大爆破』(監督:佐藤純彌、脚本:小野竜之助/佐藤純彌、1975年作品)
- 監督:樋口真嗣
- エグゼクティブ・プロデューサー:佐藤善宏(Netflix)
- プロデューサー:石塚紘太
- ライン・プロデューサー:森賢正
- 准監督:尾上克郎
- 脚本:中川和博、大庭功睦
- 音楽:岩崎太整、yuma yamaguchi
- 撮影:一坪悠介、鈴木啓造
- 照明:浜田研一
- 録音:田中博信
- 美術:佐久嶋依里、加藤たく郎
- スタイリスト:伊賀大介
- 編集:梅脇かおり、佐藤敦紀
- アクション・コーディネイター:田渕景也
- VFXスーパーバイザー:佐藤敦紀
- ポストプロダクションスーパーバイザー:上田倫人
- Compositing Supervisor:白石哲也
- リレコーディングミキサー:佐藤宏明 (molmol)
- 音響効果:荒川ひろし
- ミュージックスーパーバイザー:千陽崇之
- 特別協力:東日本旅客鉄道株式会社、株式会社ジェイアール東日本企画
- 制作プロダクション:エピスコープ株式会社
- 製作:Netflix
配信
2025年4月23日(水)
16時配信開始
■邦題
新幹線大爆破
■英題
BULLET TRAIN EXPLOSION
■上映時間
2時間15分
■製作国
日本
「新幹線大爆破」の配信を記念し、明日4月24日21時からは、Netflixで本作を鑑賞しながらX上で感想を投稿し合うウォッチパーティの開催が決定。投稿した人の中から抽選で20名にオリジナルグッズがプレゼントされる。詳細はNetflixの公式Xで確認を。